重要

復興支援大会趣旨について

平素より、日本商工会議所青年部第43回全国大会加賀能登の國いしかわ小松大会の開催に向け、多大なるご支援、ご協力を賜り、厚く御礼申し上げます。

 

本大会を復興支援大会と位置付けするにあたり、復興支援大会趣旨をリリースいたします。

 

 


 

復興支援大会趣旨

2024年1月1日16時10分に、石川県能登半島を震源とするマグニチュード7.6の地震が発生し、珠洲YEG、輪島YEG、七尾YEGのメンバーを始め、多くの市井の人々が被災をされました。石川県での震度7は観測史上初、揺れは阪神・淡路大震災に匹敵すると言われ、建物被害は少なくとも5,000棟と見積もられており、激甚災害に指定されました。何より、220名以上の方(1月13日時点)がお亡くなりとなり、これは東京であればおよそ8,000人規模に相当する、過去類を見ない被害と言えます。心よりご冥福をお祈り申し上げます。

 

言うまでもなく、日本は世界で最も地勢的リスクの大きい天災国家です。マグニチュード6 以上の地震回数は世界の20.8%、活火山数は7.0%、災害被害額は18 .4%を占有し、国土面積比0.25%に対していかに大きいかは明白です。加えて台風や豪雨・豪雪、国土の67%は森林で故の土砂災害、更には四方を大海で囲まれている為に津波のリスクを抱えています。しかし、同時に2,600年以上のトキを繋ぐ世界最古の長寿国家でもあります。これほどまでに多くの天災に見舞われながらも、国として、地域として、何故永く安定的に繁栄し続けてきたのか。それは、いかなる厳しい環境であっても、その地域のコミュニティで互いに助け合う、「互助」の精神性を基盤としながら、そこから何かを学び、次の代の為に新たな未来を創造してきたからに他なりません。2011年3月11日、忘れもしない1000年に一度と言われる東日本大震災。あの時の記憶は、現在なお多くの人々の脳裏に鮮明に焼き付いていることでしょう。しかしあの時、地震に因る倒壊等における人的被害は殆とありませんでした。過去の宮城県沖地震、阪神・淡路大震災の教訓を活かし、建築基準も大きく見直され、技術も格段に進歩を遂げていたからです。そして、現在新たに沿岸部では、10mレベルの津波にも対応出来るような防災対策が為されています。地震も津波も大雨も、自然そのものに悪意などありません。意味もないでしょう。しかし、それを悲しさや苦しみの結果として片付けるのではなく、何かを学び得て原因に転換する。この先より良い地域を創る為のきっかけにする。これまで日本が永く国家として成立してきたのは、その思想が受け継がれてきたからに他ならないと断言出来ます。暮らしは、日常と非日常、ハレとケの繰り返しで成立しています。非常時に大切なことを学び、それを日々の日常に落とし込んで次の非常に備えて準備を続ける。この意識を持っているのは私たち日本人の特性の一つでしょう。

 

今回、全国大会を石川の地で開催する為に、多くのYEGメンバーが時間をかけて準備をしてきました。その直前とも言えるタイミングで起きた令和6年能登半島地震。
なんて運が無いのだ、そう念う人もいるかもしれません。しかし、私たちはここにこそ理由がある、意義があると考えます。決して被害や亡くなられた方を肯定するというわけでは全くありません。
むしろ、ここからどうより良い未来を築き上げるかどうか、それが残された人間の使命であると強く確信します。

 

能登には立国1300年の歴史を積み重ねてきた重厚な地域の財があります。その財に光を当て、再興への旗を立てました。我々YEG はこの災禍から、能登地域復興において、「きっかけ」となる全国大会を開催し、改めて、大会テーマであるPower of CommunityがYEG Communityがそのきっかけを創ります。

 

10年後、20年後、この災禍があったから現在の能登地域があるのだと。現在の日本がつくれたのだと。新しい未来をつくるコトができた、ありがとう!と言える未来をつくっていかなければならない。その役割が我々にはある。そう念います。すべてが必然であり、必要であり、ベストであったと念えるきっかけとなる大会に致します。